世間はGW、とはいえ自分には関係ありません。連休がもらえても人気の山には人が沢山いるからいやだなぁ、遠いとこ行くのも渋滞したら面倒くさいなぁ、などとネガティブなことばっかり考えてました。近場の山ということで南アルプス南部を眺めていると、そういえば伝付峠って行ったことなかったことに気づき、南にくだったら笊ヶ岳を眺められるのでは?ということに気づき、このルートはあんまり人いないだろう!という失礼なことも考えつつ目的地を笊ヶ岳の1つ北の峰である偃松尾山に決めました。

1.偃松尾山紹介

グーグルマップ上では示されないマイナーな山。笊ヶ岳の南に位置し山の東側には標高差2,100mの大黒尾根が伸びる。登山道沿いに山頂はなく一般道は通っていない。しかし笊ヶ岳側に貼られた赤テープが控えめにルートを示しているので片道10分ほどで山頂まで行ける。山頂からは赤石岳・悪沢岳方面の眺望がよい。山頂から10mほど東へ進むと4人テントも張れるテン場適地がある。水場はない。

基本情報標高:2,321m 
所在山梨県早川町
駐車場県道37号線から内河内に入ったところ。一般車通行止め付近に3台ほど。ヘリポート付近に多数。37号線そばにも駐車場あり。
電波ルート上使用不可(au)
コースタイム
(ヤマップより) 
通行止め~伝付峠~偃松尾山:登り9時間10分 下り7時間45分
笊ヶ岳~偃松尾山:片道1時間50分

※県道より林道に入ると砂利道・ヘアピンカーブの連続になります。運転に慣れて無い人は県道そばの駐車場利用がいいと思います。

2.コースタイム(めんだこの実際)

1日目:S伝付峠駐車場(1km手前)5:30ー東京電力発電所5:50ー7:45東京電力管理小屋8:00ー10:05水場(1920m)10:10ー伝付峠10:25ー12:40天井小屋山12:55ー14:10生木割山14:15ー這松尾山取り付き14:50ーG這松尾山15:40

2日目:S這松尾山5:25ー6:05生木割山6:15ー天井小屋山7:05ー伝付峠9:00ー9:10水場(1920m)9:15ー10:55東京電力発電所11:10ー12:05地点①12:10ー地点②12:55ー東京電力発電所13:20ーG伝付峠駐車場(1km手前)13:40

標高 駐車場所:800m / 発電所:880m / 地点①:960~1,200m 地点②:1,170m / 管理小屋:1,310m / 地点③:1,480m / 水場:1,960m / 伝付峠:1,986m

~途中省略~

標高 天上小屋山:2,350m / 生木割山:2,539m / 地点①:2,480m / 偃松尾山:2,321m 

3.コース紹介

⬆️通行止めの場所は季節により変わります。県道からの道はダートな部分やすれ違い困難な場所もあるので、運転には気をつけてください。私が行った時は工事期間でしたので平日行かれる方は工事車両の通行にも気をつけてください。発電所までは舗装されています。その後道は崩れ、河川におります。ピンクテープを辿るように進み尾根にのります。

⬆️地点①の危険箇所の写真です。左は見上げた、右は見下ろしたものです。伝わりづらいと思いますが、両側が深く切れ落ちていて高度感がありさらに急坂です。登りは慎重に行けば問題ないのですが、下りは備え付けのロープを頼らないと歩けませんでした。風や雨の日の通行はオススメしません。この場所の前後も急坂ですが気をつければ特に問題になりません。落石には注意してください。

⬆️左写真が地点②の吊り橋(?)は丸太に滑り止めの板が渡してある、とても頼りない橋です。両脇に手すり代わりのロープもありますが、使えはしません。真ん中写真が管理小屋とその前の広場です。目の前に川が流れていてキャンプ地にはとてもいいロケーションです。いつか泊まってみたい場所になりました。右写真のような滝は道中唯一です。渡渉して滝をまいて進みます。

⬆️地点③で川から尾根に取り付きます。右手にドラム缶をみて、その時左側にある尾根に登ります。右写真は標高1,700m以上の登山道の感じです。トラバース道ですが道幅がしっかりしていて快適に歩けます。

⬆️1,930m付近にある水場です。たっぷりと流れていました。水量に差は出ますが年中汲めるとのこと。峠も近い場所でどこからこれだけの水が集まっているのか、不思議ですがありがたい場所です。近くにはテン場適地(2人用まで)もありここでのテント泊も快適そうです。林間から富士山も見られます。

⬆️水場から10分ほど歩くと伝付峠につきます。とても広い広場になっていて、ここでテン泊しても通行の邪魔にはなりません。右写真も峠付近です。昔は林道が通っていたためテン場が長く続いていました。

⬆️林道の面影も30分ほど歩くと薄くなり登山道っぽくなります。右手に悪沢岳を見ながら快適に進みます。その後一度尾根に乗った時が右写真です。両方向から光が差し込みます。展望はなくなります。快適に歩けますが、快適すぎて頭がボーッとなってきますので転倒に注意してください(笑)。

前半は以上になります。その後の道中や山飯・下山後の入浴場所については後半で紹介しています。よかったら見てみてください。↓↓

4.まとめ

 駐車場~天上小屋山手前までの行程でした。やはりなんといっても960mから1,200mにかけての急登、特に1,100m付近のザレ場がワンポイント悪くて緊張しました。あそこが一般道かと思うと怖いですね。峠自体はいい場所ですが、その道のせいで初心者は行かないほうがいいなと思いました。写真はのせていませんが、管理小屋までの道には耐荷重100kgと書かれた橋が何箇所もかかっていますので、体の大きな人は気をつけてください。土砂崩れの頻発する地域なので今の道がこれからも続くハズがないと思い、常に最新情報を仕入れてから計画をたててください。

次回は天上小屋山~偃松尾山の工程をお送りする予定です。歩いた分だけ絶景に出会えて頑張った甲斐がありますので、是非歩いてみてくださいね!!