半日で登れそうな、かつ眺めの良さそうな、できれば人が少なさそうな、そんな山を探してました。人が沢山いると景色がいい場所があっても、順番待ちしてるかな、とか早くどかなきゃな、とか思ってしまって山を楽しめない!そんな人間です。そんな考えで山登りスタートしましたが、予想はドンピシャ!すれちがったのは1組2名のみでした。それも山頂休憩で入れ替わりだったので、ほぼ人に出会わずに過ごすことができました。

1.富士見山紹介

基本データ 標高  1,639m  山梨百名山

所在  山梨県南巨摩郡身延町

駐車場  平須登山口側普通車10台位(堂平登山口側不明)

電波  登山口か~登山道~山頂まで良好(au)

      所要時間(参考:ヤマップ) 平須登山口から周回コース 6時間5分

平須登山口から往復コース 6時間10分 

 1月24日~2月11日、11月1日~19日ころの間、堂平登山口と平須登山口の間の橋からダイヤモンド富士が見られます。

2.コースタイム(めんだこの実際)

S平須登山口7:05ー分岐①9:25ー富士見山展望台9:40ー10:00富士見山10:15ー 10:40お堂②10:45ー分岐②10:50ー堂平登山口11:50ーG平須登山口12:05

 の地図のように今回は周回コースをとりました。登山道は全体的に整備されていて歩きやすかったし、迷いにくかったと思います。それでもいくつか注意箇所かなぁと思う場所があったので紹介できたらな、と思います。

3.コース紹介

⬆ AM7時頃の平須登山口駐車場です(標高700m)。他に車はいませんでした。トイレはないので、あらかじめ済ませてきたほうがいいです。登山口は駐車場から坂を登って右手にあります。熊出没注意の看板や登山届の提出を促す看板などいろいろあります。

 ⬆山頂まで標識が親切です。距離標識もありますし、標高標識は高低差50m間隔であるので自分がどれくらい登ったのか、体感しやすいですし、地図で現在地を確認しやすいです。ただ、標識は地面に置かれてる時が多いので、落ち葉の多い時期は見落とし注意です。

⬆標高900mを過ぎてから祠(ほこら)と塩ビパイプ(?)製の鳥居が見えてきます。鳥居には「北辰妙見念力大国神」「杖立権現念力大国神」と書かれています。これについて調べてみたので、後に書いています。読んでみてください。

⬆左写真が注意ポイントです(標高1,100m位)。左から右下に向けて歩いていきます。赤まるしてるところに赤テープがついています。ここはゆるい谷地形になっていて、いろんなものが流れてくるため登山道が削られたのか、はっきりとした道の段差が失われています。ここまでの道より注意して歩けば大丈夫ですが、怖いと思ったら手も使って通過してください。右の写真(標高1,150m)を過ぎると道が急になってきますので、ここで休憩がオススメです。ちょと開けてもいます。

⬆左は分岐①にある分岐看板です(1,627m)。ここまで坂道がきつかったですが、これから先はなだらかな道なので景色に集中していけます。真ん中は展望台の手前の展望スポットです。この後展望台からの景色への期待値爆上がりです。右は展望台にある「念力大国神」の祠(ほこら)です。

 ⬆展望台のお団子標識と富士山です。・・・邪魔なものがありますね。右の写真は左の写真と反対側です。多分塩見岳です。もう白いですね。冬が近づいてきてワクワクします。

⬆展望台から少し下り、なだらかに登っていき、平になった場所が山頂【富士見山】です!!ベンチが3基、富士山方面だけ伐採されていて眺めが良くなっています。名前の通り富士山を見るための山ですね。座って休憩していましたが、風通りがよく冷えてきたので下山開始です。荷物をまとめている時に1パーティ2名やってきました。

⬆分岐②に向かう途中、尾根沿いから東に少しそれたところに「念力大国神」の祠がありました。ここまで見てきた中で最大の塩ビパイプ(?)鳥居がありました。右の写真が分岐②のところにある標識です。堂平山王下山道の方へ下っていきます。つづら折りの急坂を下ります。ここも落ち葉で道が分かりにくいので注意です。

⬆左の写真でも道が大分分かりやすくなりました(標高1,100m付近)。尾根から微妙に外して道が付けられてるのもあって分かりにくいです。右は標高800m位まで降りてきた道です。踏み跡が大分はっきりしてきます。

⬆ 前後してすみません。標高930mあたりに避難小屋、ならぬ避難できない小屋があります。入り口に簡単な鍵がかかってるのですが、錆付きすぎて動きません。小屋の隙間から内部を確認できました(右写真)。まぁここまで降りたら登山口まで標高差250m位なので、無理に入る方法を探すよりも下ってしまいましょう。携帯電波もあります(au)。

⬆堂平登山口にとうちゃくです。車道沿いに下っていくとT字路にぶつかるので右手に進みます。ゆ~るやか~に登ると平須登山口に着きます。登山者が増えていましたが、静かな登山が楽しめました。

4.念力大国神

山梨県身延市に本社(?)があります。大黒様が沢山祀ってあるみたいです。 明治期に起こった新興宗教の一つです。教祖が彫った大黒天に願掛けをして吉兆を占っていました。この願掛け=念力として幸福を得ようという教義です(かなり大雑把にまとめています)。信者に対して念力大国神への拘束や寄付依頼はなく、他宗教に対して寛容だったようです。富士見山登山口にも近い場所にあるので、興味が湧いた方は寄ってみてはいかがでしょうか?

山頂の祠には念力大国神が、中腹の祠には杖立権現(つえたてごんげん)、北辰妙見(ほくしんみょうけん)と念力大国神が並んで祀られていました。念力大国神の信仰は他宗教に対して寛容だったので、富士見山では他宗教の神様仏様と並列されて祀っているのかもしれません。

杖立権現は、杖立伝説という高僧がさした杖がやがて根付いて大木になった軌跡と、権現という仏・菩薩が人々救うため仮の姿をとって現れること、を合わせた造語なんじゃないかと思います。北辰妙見は妙見菩薩や北辰菩薩とも言われます。発祥はインドでの菩薩信仰ですが、その後中国の道教の北極星を神格化した北斗信仰と習合して日本に伝来した仏様のことをさします。(参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A6%99%E8%A6%8B%E8%8F%A9%E8%96%A9)

5.お風呂

下山後のお風呂の紹介です。登山口からの距離だけでいえば、「六郷の里 つむぎの湯」さんです。登山口から8.8kmです。静岡方面に南下される方は「森のなかの温泉 なんぶの湯」さんが内湯も外湯も広くてのんびりできると思います。登山口から30kmです。

今回は北へ20kmのところにある「まほらの湯」さんを巡ってきました。前日につむぎの湯を利用していたのと、道の駅富士川が近く、温まった状態で道の駅も巡りたいと思いました。館内は広くお食事処とちょっとした地場産コーナー、お風呂入り口までの通路にゲーム子コーナー、マッサージチェア、和室とあります。内湯と外湯があり、外湯には整備された庭が広がり、季節によって賑やかになりそうでした。11月は常緑樹が綺麗に切りそろえられていました。湯温は41~42℃位で、汗で冷えた体に効きました。サウナもありましたが、苦手で使用していません。。。いつか整った~って言ってみたいです。

脱衣所、洗面所ともに広く暖かく、使いやすかったです。ロッカーは鍵をかけられますがコインは要りません。100円用意するの面倒くさいので助かります(笑)無料で使えるドライヤーもありました。パワーあるもので早く乾きました。ありがたいです。まほの湯さんありがとうございました。次の機会もよろしくお願いします。

一応上記他2つの温泉リンクも貼っておきます。どちらもそれぞれいい施設ですので、利用してみてください。