さて今週はどこを巡ろうかなぁ~と考えていると、相方さんが「荒島岳を東から登ろう。」と言い出したので、それにのっかりました。山登りで福井を調べたことがなかったのですが、100名山のようで、冬でも登山者が多いようです。でもそれも北から入る勝原(かどはら)コースの話。今回歩いた新しもやまコースは冬の記録が少なく静かにゆっくりと山を楽しめそうです。ピストン予定でしたが、結果的に下山に勝原コースを利用した周回コースとなりました。イグルー泊狙いだったので1泊しましたが、登山慣れしている人は日帰りでも可能なコースでしたので是非参考にしてみてください!

1.荒島岳紹介

基本情報 標高:1,523m 日本百名山・
所在福井県大野市
駐車場新しもやまコース:6台くらい
勝原コース駐車場:40台くらい
電波おおむねルート上使用できますが、天気により不安定(au)
コースタイム
(ヤマップより) 
勝原コース:登り3時間30分 下り2時間30分
新しもやまコース:登り4時間40分 下り3時間10分

※東西南北それぞれに登山道があります。今回は西側と北側にある登山道をしようしています。

2.コースタイム(めんだこの実際)

3.コース紹介

⬆️しもやまコース駐車場には簡易的な地図があります。2分ほど歩くと急な階段が右手に現れます。電柱に「荒島岳登山口」と案内板があるので登っていきます。降雪直後は階段が見えなくなるくらい積もるので初手からラッセルになります。今回は2月に暖かい日が続きすぎて雪が無くなっていました(悲)

⬆️標高450m過ぎから雪が現れ、地点①598mではスノーシューを利用して15cm位沈みます(人によります)。ところどころ膝までズボることもあるので疲れます。ここから標高700mあたりまでなだらかに登っていきます。

⬆️標高700mから地点②1240m方面の景色です。ここから傾斜が強くなって、このコース一番の難所に入ります。しっかりと休憩を。それとスノーシューからアイゼンに履き替えることをオススメします。右の写真は急傾斜のところに張られたロープです。今回は露出していました。

⬆️左写真は地点②1240mから荒島岳方面です。細かなアップダウンがあるためまだ山頂は見えません。ここから傾斜は緩くなるのでスノーシューの方が歩きやすいと思います。また、風がある時はここでオーバー手袋や風を通さないアウターを羽織るなど対策をするのがいいと思います。右の写真は1312m付近から荒島岳方面です。

⬆️山頂に近づくにつれ、雲が晴れてきました!大野市街地がよく見えます。右の写真はもう山頂が見えています。標高差はほぼありませんが、ここまでの疲れでなかなか足が前に進みません(・、;)\

⬆️山頂に到着です!!白山方面に向かってベンチとテーブル(上にはアヒル?が)が設置されていました。いい眺めです♪アルプスからのとは違った山々がたくさん見えて楽しいですね。

⬆️山頂標識と、右は荒島神社です。神社の周りは人が歩くからか周りより一段低くなっていました。無事登頂させていただきありがとうございました。

4.イグルー建設

今回は山頂付近でイグルー泊する計画でした。山頂で休憩していたら13:30を過ぎ登山者もほとんどいなくなっていたので、山頂に建設しました。人が沢山いたら少し下って場所を作ろうと思っていたので、良かったです。

イグルーとは?雪洞とは違うの?

イグルー:圧雪ブロックを使って作る一時的なシェルターのこと。風に非常に強いが、長期滞在には適さない。

雪洞:雪に掘られた人が入れる大きさの横穴

  雪山ではどちらもテントが使えない時にシェルターとして一時的に使用するものです。違いとしては、イグルーは壁や天井を積み上げて作るのに対して、雪洞は居住スペース分だけ雪を掘って作ります。個人的にはイグルーの方が設営場所を選ばず、雪洞の方が気密性が高いです。また、イグルーのほうが技術・体力が必要(ブロックが作れるか、それを積み上げられるか)なのに比べて、雪洞はとりあえずは完成(雪・風をしのげる程度に)します。

テントの使えない、もしもを想定してどちらも作れると安心ですね。

パーティや山岳会によって建設のお作法はあるかと思いますが、私と相方さんの建設の仕方を紹介します。

◀表面の雪は柔らかいので、足で整地してスコップとノコギリを使ってブロックを掘り出します。整地面積は必要面積より一回り小さくします。ブロック量が少なく済みます。床面積はあとから広げられます。

一人がイグルー内で、一人はイグルー外(少し離れたところで)で、ブロックを切り出します。

◀地面から2段下からブロックを切り出しています。今回は雪が柔らかめだったので、ブロックを中から見て縦長に見えるように並べて積んできます。詰まった雪ならば横長に置いても大丈夫です。この判断は経験からくるカンです。

2段目は1段目より内側に飛び出すように(今回は1/3位)積みます。

◀4段目積んだ時です。天井はまだ肩幅分空いています。長め・薄めのブロック2つで閉じることができますね。乗せる時は必ず中の人に支えてもらいながらソット置きます。ここで天井が崩落するとやり直しです/(T、T)\

外の人は出入り口を掘ります。外が高くなるよにすると風雪の侵入を防ぐことができます。

⬆️左は天井を乗せたイグルーです。写真だと雪崩後の写真みたいに見えますが、ちゃんとしたイグルーです。   右は内側から見たイグルーです。ブロックを積んだところは光がさして隙間がありますが、掘り下げたところは隙間はありませんね。

⬆️ブロックの隙間に雪をかけたら完成です!!間違えて誰かが天井に乗って崩壊しないように、イグルーの周りにポールなどをさして主張しておきます。

◀中の環境を整えます。掘り下げたところを横に広げて物置台を作ると、小物が置けて便利です。

◀就寝時は使わない道具と雪袋(土のう袋に雪を詰めたもの)を使って入口を塞ぎます。これで風が完全に入ってこなくなります♪

5.まとめ

ここまで荒島岳に登ってビバークするまでをお伝えしました!次の記事では日没、下山からお風呂までを紹介します。引き続きお楽しみいただければと思います。

登りは先行者の方が上手くトレースをつけてくれたおかげもありスムーズに登ることができました。いなかったらもう1時間位かかっていたかなと。